セントジョンズワートのシングルハーブティーの味わい・香り・色の官能評価と、主要成分との関係性
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Happy Herb Lab
ハーブ名 | 学名 |
タイム | Thymus vulgaris |
主要成分 | 精油1.0〜2.5%(チモール30〜70%、カルバクロール3〜15%)、フラボノイド(アピゲニン、ルテオリン)、タンニン、サポニン |
服用法 | 1.5〜2gに熱湯150mlを注ぎ、フタをして10分抽出したものを、1日数回服用する。 |
官能評価 補足 | ほろ苦く、渋い。やや清涼感と酸味がある味わい。 薬を想起する味わい。 |
香りや色 | セージほどではないが、メントールのような清涼感がある香り。 薬を想起する香り。 |
成分と評価との関係性考察 | タンニンにより苦味と渋みがある。 精油成分のチモールが清涼感のある軽い香り、カルバクロールが清涼感のある重い香りに関与している。 |
この官能調査は、シニアハーバルセラピストの小論文作成で実施したものです。
ハーバルセラピストで学んだ30種類のメディカルハーブのうち24種類における、ハーブティーの味わいや香り、色に関する個人的な官能評価を実施。各メディカルハーブの主要成分と味わいや香り、色との関係性も考察する。
ただし、味わいや香り等は個人差や体調による感覚の差があり、今回の官能評価はいち個人のいち時点の主観的評価であることを前提としている。
「メディカルハーブの事典 改訂新版 主要100種の基本データ」に記載されている服用法に則りハーブティーを淹れ、甘味・酸味・苦味・渋味・旨味の5つの味の強弱を5段階で評価するに加え、特徴的な色や香りがある場合は評価する。さらにメディカルハーブの持つ成分とハーブティーの特徴の関係性を考察する。
タイムは最も“抗菌力の強い”メディカルハーブです。“呼吸器系疾患ケア”、“消化器系疾患ケア”ハーブとして知られてます。事実、タイムの有効成分のフラボノイド類のアピゲニンやチモニンなど、テルペノイドのサポニンは、鎮痙作用や鎮痰・去痰作用があり、ドイツでは小児科の呼吸器疾患にタイムのハーブティーが処方されます。気管支炎や上気道カタル、喘息や百日咳、食あたりや吐き気、消化不良による口臭などに用いられます。
タイムの強力な抗菌力の有効成分は、フェノール系の精油成分のチモールやカルバクロールによるものですが、これらは肝毒性が指摘されているので精油単体での使用は注意が必要です。